「今年は蝉が多いよね」「暑いもんね」と会話して気がついた。何年も土の中にいたんだ。
一段と数が多い気がしたけれども、今年の夏の暑さは関係なかった。
七夕まつりで賑わう通りにて。「いつもと違う夜だね」と乙女と猫は思う。
信号待ちをしていると赤トラ猫の背中が見えた。なんとも、うまい具合に寝るもんです。
山道に向かっていると夕立。すぐに雨は止み、代わりに山が白い息を吐く。
まだ強さを残した夕陽の光線が天頂に向かってまっすぐ伸び、白いヴェールのような雲に、まるで刷毛で刷いたような筋がいくつかできている。
この空色をした筋は、雲が透けて見えているだけなのでしょうか、それとも、本当に夕陽の刷毛が雲を消してしまったのでしょうか。
朝、天気が悪くなる兆候の雲「横雲」を見たが、夕方、本当に天候が悪くなってきた。鈍色の低く垂れ込めた雲から鋭く細い雲が下方へ伸びようとしている。まるで龍の足のようだ。この上に隠れて、雨を降らすか思案中なのかもしれない。
気持ち良さそうに寝ていたので写真を撮ろうと近づいたら起こしてしまった。睨んでいるように見えるけれども、実に愛想のいい黒猫。
霊山(りょうぜん)の中腹を雲が横切っている。この雲を「山かつら」というらしい。
「山かつら」は、山頂や山腹を取り巻く蔓に見立てているらしい。「山の蛇雲」、「大蛇雲(おろちぐも)」、「雲の帯」などの呼び方もあるようだ。天気が悪くなる兆しの雲らしいが、まだ青い空が広がっている。
(参考文献:「空の名前」高橋健司 著)
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