●大阪→<急行「きたぐに」車中泊>→鶴岡(または酒田)
→<バス>→羽黒町(門前町手向)
大阪駅を出た途端、どこかの席から、東北弁の会話(どの地方の言葉かは
わかりませんでした)が聞こえてきた。「北へ向かっているなあ」と実感。
向かい合わせの普通座席ボックスに一人。
夜の間、鉄道公安官が列車内を巡回していたので、不安はなかった。
一夜明け、新潟を過ぎて辺りからは、駅に停まる度に乗降客がありました。
前の座席に座る人も何度か変わり、
その度に、どこから来たのか尋ねられたものです。
鶴岡(山形県)に着いたのは、昼を過ぎていたと思う。
初めは、酒田まで行き、そこから羽黒門前町手向を目指す予定でしたが、
空腹で目が回りそうだったので、鶴岡駅で降りたのでした。
せっかくだからと、鶴岡公園付近をウロウロしたけれど、明るい内に羽黒へ
移動したかったので、明治・大正期の建物の中などは見学せずじまい。
手向にはバスで向かいました。でも、鶴岡からなのか、一旦、酒田まで
行ってからだったのかは全く記憶が無いのです。
バスに乗り込む前に、ガイドブックを頼りに予約した民宿(宿坊という雰囲気は
なかった)に着いたら、あれあれ、民宿の人がいないよ。
しばらく入口で待っていると戻って来て、
「今日泊るお客さんのために山菜を採りに行っていた」と言う。
帳場に誰もいないなんて、のんびりしているなあと思ったものですが、
修験のための宿坊が並ぶ町。人を信じる気持ちが強いのでしょう。
羽黒山に登った。頂上には、出羽神社があります。
羽黒山参道入り口の随神門をくぐると、まあ、すごい石段が始まります。
見上げると、気が遠くなりそう。2446段もあるらしい。
休憩をとりながら、登り着いた途端、ホラ貝の音が響いてきた。
歩き進んでいたら、目の前を山伏の装束の人が通り過ぎ、
なんだか、古の時代にタイムスリップした気分でした。
宿の夕食は、山菜が中心の素朴な料理が並んだ。
広間で食べましたが、5~6人の作業着を身につけたグループが
食事をしていて、どちらからともなく、会話が始まる。
国土地理院の人達だった。朝日山地の測量をしているとのこと。
道なき道を歩く毎日だと笑っていた。
最近のコメント