猫が登場する小説や随筆を紹介する記事で、必ずと言っていい程、登場し、
いつかは読みたいと思っていたのが、大佛次郎の「猫のいる日々」です。
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「猫のいる日々」
大 佛 次 郎 (おさらぎ じろう) 著
(ノートPCのモニターの写真は
鎌倉の大佛茶廊のHPです。)
徳間文庫
ISBN 978-4-19-890214-8
初刷 : 1994/11/15
(購入した本は第8刷)
判 型 : 文庫判ソフト
「猫のいる日々」は大佛次郎の没後、新聞や文芸雑誌に掲載された小文を集めて
刊行されたものです。文庫化にあたり、再編集、増補されています。
読み始めてから、すぐに、この本のことを書きたいなあと思ったものでした。
いざ、読みえ終えて、どこをポイントに書こうか・・・とブログを開きますが、
進みません。
鎌倉の大仏近くに住んでいたので「大佛」というペンネームが生まれた。
右側の写真は、長谷観音(長谷寺)からの眺望です。
大佛次郎の住んでいた所から北鎌倉は遠いが、円覚寺で見かけたこの猫も、
もしかすると、ご先祖は、彼に可愛がられた猫達と縁があるやも知れない。
右は、江ノ電先頭車両からの車窓。 (いずれも2006年7月の写真)
「大佛次郎」で検索すれば、どんな作品を書いたか、いかに猫好きだったか、
すぐに知ることが出来るでしょう。
本好き、猫好きの人のHPやブログでも、かなりの書評や紹介記事があります。
色々と語りつくされているのです。
そんな中で、私が書けることって何だろうと思うと、少し引いてしまいます。
言えることは、読んでいる時、とても至福の時間を過ごすことができたことでしょうか。
読み終えるのが、寂しくなるようでした。この本の存在を記すだけでも満足です。
この本には、大正12年から、彼の亡くなる前年の昭和47年までに書かれた小文と
童話・短編小説が収められています。
歌舞伎のことや、その当時の時代背景や町の暮らしなども興味深く読みました。
「猫のいる日々に」納められた「私の書斎」には、こんな一文があります。
『膝に抱いて撫でてやっていると心が遊べるからいいのである。』
心が遊べる・・・
なんて素敵な言葉なのだろうと思います。
猫とは、彼にとって、そんな存在なのだと言っているのです。
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全くもって(ご飯がほしいとき以外は)、膝の上に来ない君たち~。
時には、そんな心持ちにしてくれないかね~。
こういう格好で、よく眠れるよね(笑)
角度の関係で、ちび平(左)と霄が同じ大きさに見えるけど錯覚なり
いえいえ、いつも、心を遊ばせてくれているよね。(膝に乗ってくれなくてもね )
(写真は、どちらも、ちょうど1年ほど前に撮影したものです。)
チョコさん
あらあら、見た~いって言ってお手数をかけちゃましたね~(^^ゞ
そう言えば、我が家でも(大佛家には負けるかもしれないけど)芸術作品(笑)として、破れ障子を紹介した記事がありました
もう2年以上も前ですが、2007年4月30日の記事でした。
自分では何気なく記したことが、人の心の琴線に触れることがあるのですね。
感慨深いです。
あ、メールアドレス、ありがとうございました。近々 させていただきま~す
投稿情報: iharaja | 2009/10/01 07:40
再来~。
その写真、見てもらいたく、いろいろ探してみましたが、なかなかみつかりません。。なので、Mail Address 入れさせてもらいま~す。今後もあることだしー。(フフッ)
ご連絡、お待ちしてます。
私の友人のO君、『iharajaさんに、ありがとう と云ってくれ』と、申してました (*^_^*)
投稿情報: チョコ | 2009/09/29 23:21
チョコさん
ね、「心が遊ぶ」っていいですよね。
その写真、見てみたいですよ~。見たことがないです。
本の中の「暴王ねこ」の一節に
『私の家の襖障子は、破れていないことがない』とありました(笑)
もっと、可笑しかったのは、
『四枚並んだ障子に合計八個の猫穴があり、(中略)妻を呼び出して叱りつけると、どうせ破きますから、沢山こしらえて置きました・・・』(爆)素敵です(^^♪
ハハ~(涙)、アプリケーションキーなので、もういいんですぅ~~(T_T)
投稿情報: iharaja | 2009/09/25 01:37
傍らに猫がいれば「目尻が下がる」、程度しか思い浮かびませんが 心が遊ぶ とは流石は作家さんですね。。。
大佛さんの本は読んだことないですが、猫好きの文士さんとして、いろんなところで紹介されていて、名前だけは知ってました。。
私の手元にある「猫びより」に、すざまじく破られた障子から覗き込んでいる猫たちと一緒に写っている大佛さんの写真が載っています。。有名な一枚なのかなぁ、iharajaさん、御存知ですか??
まだ捜索中なのですね・・・キーボードの名前も行方も、気になります(笑)
投稿情報: チョコ | 2009/09/24 21:11
空ママさん
「猫島ハウスの騒動」、楽しんでいただけたようですね
あんな島に住みたくなりませんでしたか?
ところで、よしきさんの方は、猫探偵正太郎くんの活躍する本が、その後、出版される様子がないので残念です。
「猫のいる日々」は、今とは犬や猫たちに対する考えも違う時代にあって、猫を愛しむ姿がどの小文にも散りばめられている気がします。
しかも、作家は自分自身をよく観察している気がしました。
投稿情報: iharaja | 2009/09/22 14:50
union-jackさん
作家が作家たる所以か、思いつかないような言葉をサラリと残してくれます。
少なくとも、号泣の本ではないです(笑)
日常のことが淡々と描かれているのですが、しみじみしたり…そんな感じでした。
鎌倉に大佛茶廊というカフェがあるようです。
そこは来客用の家で、住んでいたわけではないようなので、そこに猫達はいなかったと思います。けれども、HPで見た茶廊の庭は、本に登場する猫たちが遊んだ風情がそのままでした。
いつか上京の折には、寄ってみたいものです。
空の格好、ね、よく眠れるわねって言いたくなりますでしょ(笑)
白デカ親子はくっついているとアート写真が撮れます(爆)
投稿情報: iharaja | 2009/09/22 14:45