プライスコレクション「若冲と江戸絵画」#5
息を呑むほどの潔さ。若冲の筆による一連の鶏図は「気」があります。
圧巻はなんといっても「紫陽花双鶏図」。
絵を描くために庭に何十羽も放し飼いにされた鶏たちも後世にこのような形で自分の姿が残っているとは夢にも思わなかったでしょう。
ほかにも気になった絵をいくつか・・・
森祖仙「梅花猿猴図」
冬毛の猿(の親子でしょうか)のそのフワフワした毛に触れたい衝動。
(ここでは我が家の猫たちを撫でている手の感覚がよみがえってきます。)
円山応震「麦稲図屏風」
麦や稲を題材にしているところが、私にはとても珍しく映りました。
すくと立つ麦、実の重さを実感できる稲。色の妙、構図の妙でした。
山口素絢「夏冬白鷲図屏風」
冬の図は、雪の積もった日、鷺が肩寄せあって寒さをしのぐ情景。
自然の厳しさを客観的に描きつつ、
生きるもの達への慈しみの視線がそこにある気がします。
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